国の重要方針「骨太の方針」に「男性更年期障害」が明記されました

方針には、「性差に由来した健康課題」への対応に取り組むことが明記され、その具体例として「男性の更年期障害を含む」と記載されています。これは、男性の健康を社会全体でサポートしていくための、歴史的な一歩です。私たち日本メンズヘルス医学会は、この正式決定を心から歓迎いたします。

「なんだか最近、やる気が出ない」「疲れやすくて、気分も落ち込む…」

その不調、もしかしたら男性ホルモンの減少による「男性更年期障害（LOH症候群）」かもしれません。

これまで、多くの男性がこうした症状を「年齢のせい」「気の持ちよう」だと一人で抱え込み、どこに相談すれば良いのか分からずに悩んできました。

今回、これまで主に女性の課題として語られがちだった健康問題が、「性差」というより広い視点で捉えられ、その中に「男性の更年期障害」が明確に位置づけられたことは、画期的なことです。男性特有の健康課題が、社会全体で取り組むべきテーマとして公に認められたことを意味し、悩みを抱える多くの男性と、そのご家族にとって大きな希望となります。

私たち日本メンズヘルス医学会は、「男性更年期」という言葉がまだ広く知られていなかった頃から、この問題の重要性を訴え、研究や情報発信を続けてまいりました。今回のニュースは、長年の活動が実を結んだ証のようで、大変感慨深く、大きな喜びに包まれています。ご尽力いただいたすべての関係者の皆様に、この場を借りて深く感謝申し上げます。

私たちはこの決定を新たなスタートラインとして、国や自治体、企業の皆さんとこれまで以上に手を取り合い、具体的な取り組みを進めていきたいと考えています。

男性の健康についてもっと気軽に話せる。困ったときにはすぐに専門家につながれる。そんな当たり前の社会を実現し、一人でも多くの男性が笑顔で活躍できる未来のために、これからも全力で活動してまいります。

引き続き、皆様の温かいご理解とご支援を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。

男性の心と体の健康（メンズヘルス）を医学的にサポートし、すべての男性が元気に活躍できる社会を目指す専門家集団です。男性更年期障害（LOH症候群）などの研究や、正しい知識の普及に努めています。